2020年5月15日
こんにちは 今井歯科クリニック歯科医師の池田です。
今回は猛威を振るっている新型コロナウィルス対策について紹介しますね。
感染予防には、「手洗い」「マスクの着用」「うがい」が基本です。
実は、体内へのウィルスの侵入を防ぐのに意外に効果的な方法として「口腔ケア」があります。
肺炎などを起こすウィルスによる呼吸器感染症という意味では、コロナとインフルエンザには、共通点が多くあります。
感染経路としては、飛沫感染 接触感染でうつることも強弱はありますが、基本的には同じです。
インフルエンザ対策を徹底することが、コロナ対策にもなることは間違いないわけです。
以前のブログで、インフルエンザ予防には歯磨きも大切とのせましたが、コロナにも同様です。
以前のブログは https://www.imaidc.jp/info/2018/02/609/
歯垢(プラーク)を徹底的に除去すること、舌に停滞するウィルスや細菌を舌ブラシなどで除去すること、です。直接的に舌やお口の中をきれいにすることで、口腔内から体内にウィルスが侵入するのを防ぎます。
なぜ、歯に付着する歯垢を取ることが虫歯や歯周病の予防の他に、ウィルス感染に対しても有効につながるのでしょうか?
少し専門的な話になりますが、歯垢(プラーク)からはウィルス感染に大きな影響を及ぼす「プロテアーゼ」「ノイラミニダーゼ」という2種類の酵素が発生します。
プロテアーゼの作用はタンパク質を破壊することで、歯周病を悪化させることが知られています。口腔内や喉の粘膜は、タンパク質が豊富なので、不潔な状態でいるとプロテアーゼが増えて粘膜が弱くなり
結果、ウィルスが侵入しやすくなります。
ノイラミニダーゼの作用は、ウィルスに感染した細胞内で増殖したウィルスが細胞の外に出ていく時に大きな役割を果たします。その結果、大量のウィルスが体内に入っていくことになります。
この2つの酵素の働きを弱めること、つまり口腔内の環境を整えることが、ウィルスの侵入や、増殖を防ぐことにもつながります。
手洗い マスク うがい + 「口腔ケア」 でコロナ対策がより強化!!
新型コロナウィルスという見えない敵に、怖がってばかりいるのではなく、しっかりとした対策をとって予防していくことも大切ですね。